ヘパリン類似物質とは

ケアする女性

 

およそ50年以上も前から、肌の保湿剤・保護剤として人々に愛されてきたヘパリン類似物質。

 

ヘパリン類似物質という名前は聞いたことがなくても、知らないうちに使ったことがあるという方もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

たとえば「ヒルドイド」という名前はご存知の方も多いのではないでしょうか。皮膚科で処方される保湿剤ですが、その優れた働きから数万円の高級クリームに匹敵する能力と話題になったことも。

 

ヘパリン類似物質は、そのヒルドイドの主成分となっています。その働きについてまとめてみました。

 

もともと人間の身体に存在する成分

ヘパリン類似物質とはその名の通り、わたしたち人間の身体の中に存在する「ヘパリン」という物質によく似た働きをするものです。

 

ヘパリンとはヒアルロン酸やコンドロイチンなどと同じ、ムコ多糖類の一種となるもので、肝臓で作られています(ヘパリンという名前も、hepato- は「肝の」という意味の言葉から由来)。

 

ムコ多糖類は人間の細胞同士を結びつける働きがあり、そこに存在する水分を逃げないようにすることで肌を保湿することができます。

 

血液を固まりにくくする

さらに血流をよくし、血液を固まりにくくする作用があるので、医療現場では透析での抗凝固剤として使われたりもします。この特性を利用して、やけどやしもやけの治療(血流がよくなるので傷の治りが早くなる)にも活用されます。

 

ヘパリン類似物質は水と混ざりやすく肌なじみがよいのも、ヒルドイドをはじめとした保湿クリームに広く使われている理由です。

 

ただ肌の表面を保護するだけの油分などとちがい、水分保持力と血流促進という肌そのものを蘇らせる働きこそが、ヘパリン類似物質の真骨頂といえます。

ヒルドイドとは

「1万円を超える美容液に匹敵する保湿効果」

 

そんなセンセーショナルな触れ込みで数々の女性誌や美容メディアサイトを賑わせたヒルドイドは、マルホ株式会社が製造販売する保湿剤です。

 

ヒルドイドには基剤の違いなどにより「クリーム」「ソフト軟膏」「ローション」の3種類がありますが、どれも主成分はヘパリン類似物質。皮膚科などで肌の保湿剤として処方されるものの代表格です。

 

ヒルドイドの効用

皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)

 

ヒルドイドクリーム ヒルドイドソフト軟膏

ヒルドイドクリーム

白色のクリーム状の軟膏剤で、わずかにチモール(防腐剤)の臭いがあり、人によっては肌に刺激を感じる場合も。(投与数2471例中23例に副作用が認められた)

ヒルドイドソフト軟膏

白色の軟膏剤で、わずかに臭いはあるものの、クリームより添加剤が少なく副作用の報告はなし(投与数119例中)。

ヒルドイドローション

ヒルドイドローション

肌に馴染みやすいローション状のヒルドイド。保湿成分セタノールなど他商品に含まれていない成分も。こちらも副作用方向はなし(投与数121例中)

 

ヒルドイドの使い方

ヘパリン類似物質でシミは消える?ヒルドイドほか有力商品は

 

画像等はマルホ(http://www.maruho.co.jp)より引用させて頂きました。

 

ヒルドイドは確かに保湿力はあります。使った感じもよほど肌の弱い人でなければ、赤みやピリピリといったいわゆる「肌に合わない」症状はほぼ出ないと思います。でなければこれだけ皮膚科で処方されることもありません。

 

ただ、ヘパリン類似物質には水分を引き寄せる力や血行促進など、健康な肌作りに役立つ作用は確かにはありますが、つけてすぐ効果を感じるような即効性は全くありません。

 

潤いを感じる強さや時間も、保湿感だけに限っていうならワセリンやセラミド系の方が上だと思います。また足のかかとやひじの外側のように角質が分厚いところが象やサイの皮膚みたいにゴワゴワになるような、重度の乾燥には力不足です。

 

このレベルの乾燥部分には角質軟化作用のある尿素を含む軟膏やクリームが最適です。たとえばケラチナミンコーワなどですね。

ドラッグストアで買えるヘパリン系のクリームも

ノバルティスファーマのHPクリーム

 

最近はドラッグストアでもヘパリン類似物質を含む保湿クリームが充実してきました。

 

たとえばノバルティスファーマのHPローションやクリームなどのシリーズ。こちらはヒルドイドと同じく、ヘパリン類似物質を0.3%(100g中3g)配合した商品になります。

 

もちろん、皮膚科でヒルドイド処方のほうが保険の3割負担なので安くなりますが、病院に行くのが面倒だったり、旅先や出張先で急に欲しくなった時はじめての皮膚科で初診料を取られたくないという場合はHPクリームを購入するのもありかもしれません。

 

ただし、パラベンなどの防腐剤をはじめさまざまな添加成分も入っているので、人によっては肌に合わないという場合もあるかもしれません。

 

HPクリームの添加物

添加物: トリイソオクタン酸グリセリン、オレフィンオリゴマ一、ジメチルポリシロキサン、セトステアリルアルコール、ステアリン酸グリセリン、ステアリン酸ポリオキシル、パラベン、グリセリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マクロゴール、D-ソルビトール、工デト酸ナトリウム、エタノール(HPクリームの紹介ページより引用)